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2024年度修了

村上太郎さん

実務とデータサイエンスの融合を学ぶために

 大学卒業後に新卒で入社した大手消費財メーカーに勤務しています。入学当時は10年ほどの勤務経験でしたが、経営企画部にてM&A対応や事業の中長期予測の策定といった業務に携わっていました。特に事業の長期予測をするにあたっては、モデルを自ら構築したり、外部コンサルの方々が提案してくる様々な手法を議論する中で、独学でスキルを修得していくことに限界を感じ、また経営企画として得られたアウトプットをどのように解釈し活用していくかについて悩むようになりました。データサイエンスについて実践的かつ体系的な学習をしたいという想いを日に日に強くしていたのですが、ちょうどその時、実務経験の豊富な教授陣による実践的なプログラムが上智大学で開講されるということを知りました。夕方から夜の開講を中心とするカリキュラムであり、また四ツ谷という立地であることから、仕事と両立できるイメージはかなり具体的に想像することができました。これだ、と思ってすぐにオンライン説明会に申し込んだことを覚えています。

 入学してからは、期待通りのコンテンツを学ぶことができました。ビジネス、データサイエンス、データエンジニアリングそれぞれについて、第一線で活躍されている教授陣の授業が開講されていましたが、自らのニーズに合わせて選択することができました。私はバランスよく選択しましたが、特にプログラミングや予測モデル構築などエンジニアリング系の授業については慣れないこともあり、課題提出のため毎週末はかなり負荷がかかりましたが、実際手を動かして学ぶからこそ理論的なデータサイエンス領域とビジネスの接続について深く理解できるようになりました。またちょうど入学前後の時期には、生成AIに導入が一気に進んだ時期でもあったので、授業のたびに生成AI関係のアップデートがなされて大変刺激的だったのを覚えています。もちろん経営企画に携わるものとしてビジネス系の授業も多く受講しました。データ活用や意思決定に関するケーススタディの授業や、データを扱うリスクについて法令や倫理を絡めながらディスカッションする授業は、経営企画の実務にも直結する内容でした。

 素晴らしい教授陣や同窓生とのつながりも本大学院の大きな魅力だと思います。「理論ではこうなるとされていますが、実務では実際どうなのでしょうか?」───こういった質問が想像以上に飛び交う環境なのですが、経験豊富な教授陣により随時解説されていく点は特筆に値すべき点だと思います。また各教授の人脈により現役実務家が講師として講演されることも非常に多く、まさに実践に特化したカリキュラムと言えるでしょう。同窓生も年齢・職種問わず非常に幅広い背景を持つ人財が集まっており、単なる授業でのディスカッション仲間に終わるだけではなく、交流を深める中でそれぞれの研究についてお互い強みを活かしながらサポートし合いながら進めていくところが大変良かったです。会社員として、ともすれば社内文化だけで生きてしまいがちですが、社外の同窓生との交流は視野を広げる格好の機会を提供してくれます。卒業後の現在も交流が続いており、これらつながりは今後の人生において大きな財産だと考えています。同窓生に負けないよう、自分も本プログラムでの学びを活かし自らの業務に役立てていきたいと思います。