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メッセージ

競争の時代に
新しい学びの場を
応用データサイエンス学位プログラム
運営委員長
大槻 東巳
近年膨大化するデジタルデータは、「21世紀の石油」とも言われ、ビジネスの分野のみならず世界中で今最も注目される存在の一つです。データサイエンスの活用によって、これまではノイズと思われ捨てられていたデータのなかからも新たな可能性が見出され、気候変動等の地球規模に関わるものから身近な生活に関わるものまで、多岐にわたる課題の解決が期待されています。
こうした時代に、学部ではなく大学院のプログラムとして本課程を設けたのは、まずは学部教育や仕事を通して得たそれぞれの専門分野についての学びを深め、それを基盤としてデータサイエンスの「手法」を学んでほしいと考えたからです。激化し続ける競争のなかでは、表面的なライブラリの使い方をマスターするだけでは通用しません。ある結果が導き出される原因について専門知をもって理解してこそ、次々と登場する新しい手法にも対応していくことができます。
今回のように、新しい課程が立ち上がる時には、年齢や経験に関係なく多彩な人材が集まると言われています。本課程が社会にとってどのような役割と責任を担う場所になっていくのか、答えが出るのはまだこれからです。教職員・学生という枠にとらわれず、新しい学びの場を共に作っていきたいと考える気概を持った方々が集うことを期待しています。
社会人の皆さんへ
経験を礎に
社会人だからこそできる深い学びを
応用データサイエンス学位プログラム
運営委員長補佐
大原 佳子
近年、データの量が急激に増えるなかですべてのデータの分析・処理をすることはAIを利用しても不可能です。大切なのは、ビジネス活用の視点をもってデータを見極め理解する人間の力。つまりビジネスへの課題意識です。すでに社会人として活躍される皆さんが学問に触れることで、これまで培った課題意識を昇華し、よい学びにつなげていただければと思います。経験に基づいた学びができることは、皆さんの強みです。
学部生の皆さんへ
最先端のデータサイエンスで
異分野を横断し化学反応を引き起こす人材へ
基盤教育センター
データサイエンス領域長
倉田 正充
昨今の人工知能ブームのなか、データサイエンスはその裾野を大きく広げました。情報の収集から分析、社会実装までを担うデータサイエンスは、特定の学問領域だけでなくビジネスや公共政策など様々な分野で利用可能な方法論として確立しつつあります。本課程での学修を通じて、社会にデータサイエンスの「横串」を通す力を養うことで、異分野同士の未知なる化学反応を引き起こせるような人材を育成したいと考えています。
上智大学大学院でデータサイエンスを学ぶ意義
文理を融合した環境でデータサイエンスに
取り組むことができる都心で唯一の環境
応用データサイエンス学位プログラム
特任教授
百瀬 公朗
日本では文系・理系の区分の差は大きく、変化の速度が増す社会のなかで文理の別にとらわれない柔軟な知識と思考力を持つ人材の必要が叫ばれています。文理の別を飛び越えるためには、ある程度のシステム改善が必要かもしれませんが、何より重要なのは学ぶ側の積極的な学修意欲です。例えば、神学部の学生が形而上の問いを解決するために理工学部の統計学の知識を必要と考えることもあるでしょう。一つの専門分野に真剣に取り組めば、文理の境は自ずと超えられるものなのです。
データサイエンスは社会のあらゆる分野に関わるため、文系的な「価値を発見し、生み出す知」と、理系的な「データはどのように生まれ、生むことができるのかを考える知」と、その両方に跨る文理融合的な感覚が必要となります。文系・理系の学部がワンキャンパスに集まり、様々な講義を履修することができる上智大学の特性は、データサイエンスを学ぶうえで他にはない大きなアドバンテージです。 また、駅から近く、アクセス良好な都心に位置し、夕方以降のカリキュラムが多いことで、社会人学生が働きながら学びやすいところも、本学の特徴の一つです。データサイエンスの急速な発展で、この分野を学び直したい・新たに学びたいというニーズが高まっています。いま学んでいる学生のなかにも、講義を通して現在進行しているビジネスの問題点に気がつき、相談に来る学生が多数います。こうした真剣度の高い環境は、学びを進めるうえで社会人学生・学部卒の学生双方の大きな刺激になるでしょう。本学では「文系、理系の知」に、社会で培われた「実践知」が合わさり、より社会の実像に近い学びが期待できます。
産業界・官公庁の皆様へ
応用データサイエンス学位プログラムが見据える将来
本課程の最大の特徴は、授業の段階から密に企業と連携しているところにあります。講義を受け持つ教員の多くが、実務でデータサイエンスに関わりのあるプロジェクトに多く関わってきた専門家であり、各授業でもこの分野の最前線で働く方々や企業に協力をいただいています。
実際の現場では、顧客は何を求め、どのような課題を抱えているのか。現代社会が置かれた逼迫した状況を理解するには、実務における課題に当事者として取り組んできた経験が必要不可欠です。ここに、アカデミックの世界で研究を続けてきた教員の叡智が加わり、学問とビジネスを融合させた唯一無二の学修環境を誕生させることができたと自負しています。この上智ならではの環境で、社会人の学生にも、学部卒でこれから就職を考える学生にも、授業やインターンを通して、あらゆる業界でデータサイエンスへのプロフェッショナルとして活躍できる十分な技量を備えてもらいたいと思っています。データサイエンティストとしてあらゆる業界で即戦力となれるだけでなく、スタートアップを作り自ら新しい地平を切り拓くことも可能でしょう。これから本課程で学ぶ皆さんの大きな志に応えることができるよう、我々教職員も情熱をもって教育環境、学修プログラムの充実をはかってまいります。
今はまだ生まれたばかりの本学位プログラムですが、5年、10年後には「データサイエンスの世界に上智あり」と言われるような存在となるよう、産業界の皆様の期待を超える人材を育成・輩出していくことをお約束します。併せて、日本のあらゆる事業の未来を牽引し、そして社会を下支えするデータサイエンスの振興に賛同いただくとともに、上智大学と共に連携して行う人材育成に一層の協力をいただきたくお願い申し上げます。