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2024.04.04

EACL 2024 The Workshop on Computational Linguistics and Clinical PsychologyのShared Taskにおいて1位を受賞

 応用データサイエンス学位プログラム所属の田中理佳(M1)、深澤佑介准教授は、マルタ共和国で開催されたEACL 2024 The Workshop on Computational Linguistics and Clinical Psychology(以下、本大会)のShared Taskにおいて1位を獲得いたしました。
 1位を獲得した提案の発表は、2024年3月21日(木)に開催された本大会内で行われました。
 本会議のSharedTaskでは、メンタルヘルスの悩みに関するソーシャルメディアの投稿データから自殺リスクの高いフレーズを抽出する課題に挑戦しました。
 田中理佳さん(M1)、深澤佑介准教授は、BERTに代表されるエンコーダ―型の言語モデルとChatGPTに代表されるデコーダー型の言語モデルを統合する手法を提案しました。
 まず、文単位で自殺リスクを推定するため、自殺リスクの高い文に関する教師データを構築し、BERTをファインチューニングしました。そして、ファインチューニングしたBERTを用いて各文の自殺リスクを2値分類し、自殺リスクの高い文のみを抽出しました。次に、メンタルヘルスに関する様々なタスクに対応したデコーダー型の言語モデルMentaLLaMaを用いてプロンプトエンジニアリングにより自殺リスクの高い文を抽出しました。BERTの出力結果とMentaLLaMaの出力結果を統合し、その結果を投稿しました。結果として、私たちのチーム(SophiaADS)は、23チームの中で1位を獲得しました。
 このタスクによって、専門家が膨大なテキストデータ(過去の症状の記録やカウンセリングの内容など)から自殺リスクの有無の判断する際の負荷を削減することができる可能性があります。
 引き続き、本学位プログラムでは、AIを活用した社会課題解決につながる研究活動を推進していきます。

 なお、本国際会議への出張にあたり、上智大学 学術研究特別推進費の助成を受け参加いたしました。

受賞内容
学会名:EACL 2024 The Workshop on Computational Linguistics and Clinical Psychology
賞 名:CLPsych 2024 Shared Task 1位
タイトル:「Integrating Supervised Extractive and Generative Language Models for Suicide Risk Evidence Summarization」
受賞者:田中理佳(応用データサイエンス学位プログラム修士1年)
    深澤 佑介(応用データサイエンス学位プログラム 准教授)
受賞日:2024年3月21日

URL: https://aclanthology.org/volumes/2024.clpsych-1