開催日:2026年9月12日(土)〜9月13日(日)
会場:立命館大学 大阪いばらきキャンパス
タイトル:ごみ袋有料化が生活系ごみ排出量に与える因果効果 ―Staggered DIDによる長期パネルデータ分析―
著者:髙橋 宏輔,倉田 正充(上智大学)
概要: 家庭ごみの有料化は全国の市の半数以上で導入されてきた減量政策であり、近年は東京23区でも導入が検討されている。本研究では、環境省・総務省等の公的統計のデータから構築した2007〜2023年度の全国の市のパネルデータにStaggered DIDを適用し、有料化がごみ排出量に与える因果効果と、その効果が自治体の所得水準によってどう異なるかを検証した。結果として、有料化は課金対象となる非資源ごみを有意に減少させる一方で資源ごみを増加させており、分別への振替を伴う減量効果が確認された。この抑制効果は一人あたり課税対象所得の低い自治体群で大きく時間とともに深まるのに対し、高い群では小さく減衰する傾向がみられた。過去の平均効果を所得の高い都市部自治体へそのまま当てはめることは適切でなく、導入を検討する東京23区等には慎重な効果の見積りが必要であることを示唆した。